私たちの保健所・35 沖縄県・宮古保健所
評価された宮古方式
砂川 恵徹
pp.654
発行日 1972年10月15日
Published Date 1972/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204562
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管内概況 日本の八百余の保健所のうち,南から2番目の保健所で,宮古本島を中心に,八つの島々からなりこれらを総称して宮古群島という.
宮古群島は北東から南西へ連なる琉球列島のほぼ中間にあって,北緯24度40分から25度0分,東経124度40分から125度30分の間に位置している.島全体がおおむね平坦で低い台地をなし,山岳部は少なく野原岳の106.9mが最高峰である.ほとんどが隆起サンゴ礁を母岩とする琉球石灰岩からなり,砂岩と沈泥状の沈板岩が重なり合ったブロックで形成されている.宮古島も離島僻地の例にもれず過疎化の傾向にあり十年来年々人口の減少が目立つ.管内に六つの市町村があり総人口は約7万人である.そのうち農家人口が約65%で,主要作物はサトウキビである.台風銀座といわれるくらい毎年台風が多く,また強い時には1959年のごとく秒速85m以上の強風が来襲する.また干ばつなどによる被害も多く,農業の近代化合理化が叫ばれながら,灌漑施設なども十分でないため,農家の生活は豊かにならない.また四面海に囲まれているため水産業も盛んで特にカツオ節が製造されている.
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