人にみる公衆衛生の歴史・15
山本宣治(1889〜1929)—性科学の確立と無産者運動
川上 武
1
,
上林 茂暢
1
1杉並組合病院内科
pp.452-453
発行日 1972年7月15日
Published Date 1972/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204509
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わが国の産児制限運動は,戦前の"うめよ殖せよ"の人口膨張政策のもとでは,きびしい弾圧をうけてきた.運動をすすめる側も,非専門家が多く,国民の産児制限を必要とする事態の改善されないこととあいまって,活発な宣伝は,かえって怪しげな器具・薬品の販売を助長する結果ともなった.これに対して,生物学の立場から性科学の知識にもとづく産制運動をあざしたのが山本宣治である.
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