海外事情
英国の医療公衆衛生事情—WHOの研修を中心として
小畑 美知夫
1
1厚生省統計調査部
pp.690-694
発行日 1970年11月15日
Published Date 1970/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204172
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はじめに
WHOのフェローとして1969年9月21日から1970年4月13日までの約7か月間,英国を中心としてヨーロッパ4か国,ブラジルで研修を受けてきた.当初フェローのテーマは「傷病調査の方法論的研究」ということで,主としてわが国で行なっている各種傷病調査,とくに「国民健康調査」あるいは「患者調査」などの国民の傷病状況を量的および質的に把握する調査手法を改善するための方法論を研究することを目的としたものであったが最終的にWHOが調整してきたプログラムはLondon School of Hygine and Tropical Medicineが主催する "Combined Course in Medical Statistics and Epidemiology" の6か月コースにおける疫学と衛生統計の研修コースへの参加であった.したがって本稿も主としてこのコースでの6か月間の生活を中心として,この目で実際に見,聞きした最近の英国の医療事情,公衆衛生事情について述べることにしたい.
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