教室めぐり・14 千葉大・公衆衛生学教室
臨床家との協力による公衆衛生を
吉田 亮
pp.178
発行日 1970年3月15日
Published Date 1970/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204045
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教室の沿革
終戦後,本学においても公衆衛生学教育の必要性が認められ,渡辺定博士,曽田長宗博士(現公衆衛生院院長)らの非常勤講師により,学生の講義が行なわれていたが,昭和28年公衆衛生学教室が開講され,初代教授として柳沢利喜雄博士が群馬大学から赴任された.柳沢教授は水野哲夫(現中央大学経済学部教授),内田昭夫(現本学農山村医学研究施設助教授),金子勇(同講師),新井宏朋(現本学養護教諭養成所教授)その他の有能な教室員多数とともに,寄生虫ことに鈎虫の予防撲滅に関する研究,成人病(循環器疾患,糖尿病,肝疾患)の健康管理に関する研究,農村衛生に関する研究等々において輝かしい成果をあげられた.
また柳沢教授は着任早々から,学生のための公衆衛生実習場の開拓に努められ,長野県阿南地方や静岡県佐久間町にその場を求められたが,これを母体として昭和34年以来,教授会の申し合わせ事項として農山村医学研究施設がもうけられ,昭和39年に官制化された.昭和42年,柳沢教授は同研究施設教授として専念されることとなり,43年1月私が第2代の教授として任命され,現在にいたっている.
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