研究
感染源を究明した腸チフスの小集団発生
中川 喜幹
1
1東京都本郷保健所
pp.433-435
発行日 1968年10月15日
Published Date 1968/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203763
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はじめに
保健所の行なう防疫活動のうちで最も重要なことは,伝染病患者の発生報告をもとに,敏速かつ綿密な疫学調査を実施することにより,感染源および感染経路を明らかにし,早期に感染源を除去するなど続発を未然に防止することである。
当保健所管内には,約10年前から時々腸チフスが集団的に発生しているので,着任以来その発生に注目していたところ,たまたま昭和42年に入り散発的に患者の発生が続いたので,疫学調査を行ない,小規模の発生のうちに感染源を究明し,これを早期に除去し住民の不安を未然に防止することのできた事例を経験したので,その概要を報告する。
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