研究
精神障害者に対する住民の意識態度
進藤 隆夫
1
1公衆衛生院精神衛生室
pp.170-178
発行日 1968年3月15日
Published Date 1968/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203648
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地域の精神障害者の実態を把握し,あわせて地域住民の精神障害者に対する意識態度を明らかにして地域の精神衛生の向上につとめることは,精神衛生センターの機能の一つである。センターは県の衛生部とともに調査計画をたて,地区の病院と保健所と市町村の協力をえてこれを実施し,これに基づいて障害者対策と精神衛生対策をたて,地区の病院と保健所と市町村は協力して地域精神医療を進めることが理想である。
昭和41年度には福島県原町市を中心として,地域総合医療促進のための研究が行なわれ,県衛生部の後援のもとに地区の精神病院と保健所とが地区の精神障害者の把握につとめた。さらに国立病院管理研究所は全県下の精神病院の機能分化の問題と診療圏(通院圏)をしらべ,国立精神衛生研究所は地区の精神病院の医療状況と,地域の指導者階級の精神障害者に対する意識を身近に発生した患者の処遇などのテーマを話題とした話しあいをもとにして調べた。国立公衆衛生院は,地区住民とその指導者階級の2群について,一般保健衛生についての意識態度と,精神障害者や精神衛生に対する意識態度を原町保健所長渡辺正氏らとともに行なった。これらの諸調査のうち最後のものについてここでのべる。
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