特集 住宅と健康
第8回社会医学研究会・主題報告と総括討議
主題報告Ⅰ
都市居住者の住生活と健康
報告5.清水焼作業従事者の住居と健康について
来嶋 安子
1
,
奥村 敏雄
1
1東山診療所
pp.632-634
発行日 1967年11月15日
Published Date 1967/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203564
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清水焼産業は,京都における芸術性の高い伝統産業として存続してきたが,生産において高度の手工業的熟練を要するものであり,機械化生産によっては清水焼本来の特質を失う危険性があるために,現在なお手工業的生産に頼っている。したがって他府県の大量生産方式に押され,大衆的な商品市場から遠ざかる傾向がある。さらに流通面においては問屋制支配が強く残っており,ために清水焼産業は未だ零細な企業経営から脱しきれない状態である。戦後伝統産業発展の糸口を求めて,生産設備の改善や関係諸方面からの労働条件改善などを目的としていくつかの調査がなされている。今回はこれら調査資料から住居と健康に関する状況を把握しつつ,実施した事例研究のなかから典型例を紹介する。
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