談話室
リハビリテーションと綜合保健活動
福田 邦三
1
1山梨大学
pp.253-255
発行日 1967年5月15日
Published Date 1967/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203452
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ひとむかし前の公衆衛生学者も,公衆衛生当局も,リハビリテーションということにはだいたい興味がなかった。しかし今では本誌でリハビリテーション特集が出るほど関心が高まり,広まった。それは何を意味するのか。このことを,まず談話室の話題として取り上げてみよう。
衛生ということが言われはじめたときには,人間の健康を守る,防衛するということを,「病気をまぬがれる」ことを中心にして考えていた。当時は病気の本態や原因がしだいにはっきりしてきつつあった時であるから,これを予防するような暮しかたが具体的に企画できるようになったわけである。この考え方は衛生学の太い柱として現在まで続いている。その意味での衛生学の使命は厳然としてゆるぎない地歩を占めている。
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