モニターレポート
岐阜県精神衛生センタースタート
M・K
pp.628
発行日 1966年11月15日
Published Date 1966/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203371
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心の悩みごと相談などをする岐阜県精神衛生センターが10月1日,岐阜市司町の旧県庁内でスタートした。
このところ産業技術の革新,人口の都市集中化,家族構成の変化などに伴い,各地で精神衛生の問題が激増している。県下でも厚生省が行なった精神衛生実態調査によると,精神障害者は約22000人あり,このうち入院を必要とするものは1万人に上る。ところが実際に入院しているのは2500人であるから,まだ多数の精神障害者が家庭で療養されていることになる。県精神衛生センターでは,こうした県下の実態の調査,研究をはじめ,各種相談にも応じる。しかし精神衛生相談というと,精神病そのものについての相談と受け取られる傾向があるが,それだけではない。精神病,精神薄弱など精神障害の問題はもちろんだが,さらに育児,教育,就職,夫婦関係など.生活上の問題から起こってくるあらゆる心の悩みごとまで広範囲に取り扱う。したがって同センターは治療機関というより,あくまで予防に重点がおかれるのが特徴。人間ドックと同じような精神衛生ドック,あるいは結核予防のためのレントゲン間接撮影といった,気軽な気持で相談にきてほしいといっている。
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