特集 今後の結核問題
主題
BCG接種の今後のありかた—能率的で信頼される公衆衛生の実現への寄与を願って
川村 達
1
1国立公衆衛生院微生物学部
pp.311-316
発行日 1966年6月15日
Published Date 1966/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203255
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
まえがき
関係者の一部に,結核予防法施行令のBCG接種方法を経皮接種に書き換えるべきだ,という意見をもつものが現われている。BCG接種局所変化軽減をはかろうとする立場に立てば,この意見にも相当の根拠はあろう。
しかし,将来のBCG接種のあるべき姿を考える場合,局所変化の軽減を何ものにも優先する大問題と考えるのはおかしい。4半世紀にもわたり総延数1億に達するわが国のBCG接種は,そんなにも激しい,あるいは無用な局所変化によって国民を苦しめてきたのだろうか。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.