綜説
循環器疾患の管理—管理のための高血圧,虚血性心血管疾患の分類基準を中心として
小町 喜男
1
,
小沢 秀樹
1
,
飯田 稔
1
,
富永 祐民
1
,
渡辺 嶺子
1
,
坂本 寿美子
1
1大阪成人病センター
pp.126-133
発行日 1964年3月15日
Published Date 1964/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202800
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はじめに
病期病型により循環器疾患を分類することは,本疾患の疫学調査ならびに管理の根本方策を検討する上に欠くことの出来ないことである。すなわち,高血圧,動脈硬化症のなかにはその発生原因のことなるものが存在することは,日本と欧米の死因の比較1)(日本では脳卒中死が多く,欧米では心臓死が多い)からもうかがえることであり,また日本国内での検診成績を比較しても,図1に示すごとく地域により特徴ある傾向の存在する2)ことからも推測される。
また循環器疾患の管理に際しても,これを高血圧性変化と虚血性心疾患に分類し検討することが,現在もっとも要望されている管理区分作製につながることと考えられる。
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