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文献
1953年11月のNew York市に於ける大気汚染事件の報告
Report of an Air Pollution Incident in New York City, Novemer 1953
宇野
pp.10
発行日 1964年1月15日
Published Date 1964/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202768
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本論文はニュヨーク事件の綜括的報告であって,グリーンバーグ博士は同市の大気汚染防止委員会の委員の職にあった人である。有名なモイゼドノラ,ロンドンの各事件は大気汚染と死亡数の増加の関連性を確信させるものだが,高気圧,気温逆転及び霧の3条件が共通しており,何れも多数の罹病と死亡をみた。
合衆国気象局の記録を調べると11月12日から大陸性極地性の冷たい高気圧気塊が3大湖上から南東に徐々に移動し,ニューヨークに温暖な空気をもたらした。しかし夜間には地表面からの輻射によって地上数百フィートの空気は冷えたまま蓋をされた形となり,汚染物質の上昇拡散が妨げられた。ミチェル空軍基地では500フィートまでが微風か無風であった。この逆転は23日迄続く。
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