特集 社会医学(第4回社会医学研究会講演)
一般演題
女子生命保険被保険者の性格
柳沢 文徳
1
,
菊池 静太郎
1
,
小田 将
1
,
天城 昭
1
,
佐々木 奨
1
,
名越 博
1
,
天明 佳臣
1
1東京医科歯科大学農村厚生医学研究施設
pp.563-565
発行日 1963年10月15日
Published Date 1963/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202734
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生命保険は古代ローマの死亡金庫組合や中世のギルド救済などから発展してきたといわれ,その後生命に関する確率論的な研究が進み生命保険の合理的な経営を可能にしてきた。日本では明治初期に設立され現在では,多くの生命保険相互会社があり養老保険だけでも昭和36年度の契約件数は有診査契約で,1468万件,契約金4兆837億円,無診査契約では,1595万件,契約金額4兆837億円にのぼっている。もっとも生命保障事業は,資本蓄積の手段として発展してきたもので社会保障と性格を異にするが,利用者の側からは類似した期待がもたれていることは事実である。現在我が国の社会保障制度は大きくわけて社会保障制度と社会福祉制度の二つにわけられるのであるが,これらの制度を一覧するとき正にとまどいを感ぜざるを得ぬ程に,各々の制度は複雑に分立している。
私共は,現行社会保障制度の欠陥を間接にうかがい知る意味からも,生命保険加入者の実態を色々の角度から分析しているが,今回は種々の点からその加入目的に興味のある女子加入者の実態についての解析結果をここに発表する。
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