特集 社会医学(第4回社会医学研究会講演)
一般演題
救急医療の諸問題
日高 陸三
1
1大阪大学公衆衛生学教室
pp.565-567
発行日 1963年10月15日
Published Date 1963/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202735
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I.はじめに
救急医療とは事故現場,搬送過程及び医療機関の受け入れを一体系とした医療のシステムであり,交通事故,産業災害,疾病等が対象となる。近年救急医学が急速に進歩したにも拘らず,それを活用する医療システムは著しく遅れており,このことは事故増加と共に,益々めだってきた。救患の取扱いは昭和9年以来日赤,消防等により行われてきたが,長い間有効な行政的措置が行われず,医療制度の不備と相まって,最も基本的な救急車の活動さえ種々の因難がある。
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