特集 社会医学
農村地域における総合保健計画(その2)—兵庫県氷上郡における新しいこころみ
五木田 和次郎
1
1大阪大学医学部公衆衛生
pp.612-614
発行日 1961年11月15日
Published Date 1961/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202458
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結核管理の一元化と結核医療費全額保障を骨子とする兵庫県氷上郡氷上町の新しい保健医療計画の構想,および発足以来2年半の足跡については,本誌第24巻11号,25巻5号で紹介したが,本号では,結核管理,さらに,広く町民の健康管理についての本年度の計画を紹介したい。
まず,氷上町結核管理の現状を簡単に説明すれば,一般住民集団検診実施率は昭和32年当時70%程度であつたが,対策実施後は年々ほとんど100%に近い成績をあげており,それによつて発見された患者数は,昭和35年度からはすでに減少の傾向をみせている。しかも,全体として病型の軽症化の傾向がうかがえる。
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