特集 低所得階層と結核
生活保護世帯の結核管理の3カ年
佐藤 智
1
1東京大学医学部田坂内科
pp.199-205
発行日 1961年4月15日
Published Date 1961/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202393
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まえがき
昭和33年3月より東京都江戸川区の全被保護世帯員約5,000名の健康管理を始めて,早くも3年を経た。今ここに振り返つてみても,始めに志した理想にどれほど近ずきえたか誠に疑問である。しかし,この仕事がいかにして始められ,そして現在に至つて,いかなる結果を得ているかを率直にのべ,ご批判を仰ぎたいと思う。すでに,開始当初の断面調査の成績は本誌1)に発表したので,一部重複するところもあるが,今回は最近の断面調査の成績との比較を行ない,この階層を管理することの意義をのべ,保健と福祉の間にある問題につきのべてみたい。
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