原著
数種のbephenium類縁イオンのイヌ鉤虫及びブタ蛔虫に対するin vitroの作用活性について
森下 薫
1
,
伏見 純一
2
,
李 玉葉
2
,
近藤 力王至
2
1大阪大学
2大阪大学微生物病研究所寄生虫原虫学部
pp.106-113
発行日 1961年2月15日
Published Date 1961/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202379
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まえがき
4級ammonium ionの一種である,いわゆるbephenium ion(N-benzyl, N, N-dimethyl, N-2-phenoxyethyl ammonium ion)の塩類が,動物の腸内蠕虫に対して,強い作用を持ち,ヒトの強力な駆虫薬になりうるものであることが,英国のWellcome財団の各研究所のスタッフたちにより報告され(Copp F, C., Standen O. D., et al.(1958)),ついで,このbepheniumの2-hydroxynaphthoic acid(3)塩の製剤がAlcoparという名で,ヒトの鉤虫駆虫剤として,Burroughs Wellcome社より発売されるに到つたことは,近来,よく知られているところである。
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