原著
水俣奇病に関する研究(2)—中毒猫,魚介類および海底泥中の水銀について
佐藤 徳郎
1
,
福山 富太郎
1
,
山田 美恵子
1
,
高柳 恂子
1
1国立公衆衛生院栄養生化学部
pp.757-759
発行日 1959年12月15日
Published Date 1959/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202225
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前報1)にひきつづき,マンガン,セレン,タリウム(硫化鉄鉱を焼いたときコトレルダストに2000ppm.存在する),有機フツ素(リン酸肥料製造時に相当量フツ素が出る)等について発症猫,水俣湾内の魚介類より検出を試みたが,対照との差は見出せなかつた。その後McAlpine等2)が水俣病を紹介し,メチル水銀中毒の症状に酷似していることを報じ,喜田村3)が中毒猫,海底泥に水銀のみられることを報じた。確認の意味において各種試料について水銀の分析を行なつたので報告する。なお,熊本医大水俣病研究班で水銀の面を強調して報告されたことが報じられている4)。
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