文献
未熟児及び新生児死亡よりみた妊婦健康管理の意義,他
西川
pp.350
発行日 1958年7月15日
Published Date 1958/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201981
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ニユヨーク市の妊婦管理計画に参加していた婦人と一般市民の未熟児及び新生児死亡率を比較して,Comprehensive医療計画を受けた婦人では未熟児も少なく,新生児死亡率も低くとどめえたことを報告している。妊婦管理計画に参加している婦人(HIP-Health Insurance Plan)では妊娠3カ月以内から胎児に対する診療を受けるものが67%もあつたが,一般婦人では47%であつた。白人が最も高率で,次が非白人,プエルトリコ人が最低であつたが,上の関係は人種に関係なく認められている。また未熟児の生れた率でも,母の年令により訂正して一般市民のそれよりHIPが低く,人種のちがつた群でも同様の関係がみられた。白人では一般人が生産100に対して7.7であるのに,HIPでは6.9であり,非白人でも一般が11.4に対しHIPが10.8であつた。新生児死亡率は,一般婦人では出産1,000に対して38.1であるが,HIPでは,母の年令構成を一般婦人に訂正して23.9である。白人の一般市民では29.4であるが,白人のHIPに属するものでは20.8であつた。非白人ではこの差が一層大きく,53.0に対してHIPは35.6であつた。
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