座談会
医学校に於ける衛生・公衆衛生教育のあり方
北 博正
1
,
野辺 地慶三
2
,
聖成 稔
3
,
曾田 長宗
4
,
上田 喜一
5
,
豊川 行平
6
1東京医科歯科大学
2日本医科大学
3厚生省保健所
4公衆衛生院
5慶応大学
6東京大学
pp.32-45
発行日 1957年6月15日
Published Date 1957/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201837
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公衆衛生教育の理念
豊川 今日は医学校における公衆衛生教育というものが,どのようにあるべきかという問題を皆様にお話して頂きたいと思うのです。ということは,医学生というものはもともと臨床家になる人が大部分であるわけなんで,そういう処で,今行われている公衆衛生の講義というものが,今のままでいいかどうか大分問題があると思います。だからまず最初に,公衆衛生教育というものの理念といいますか,そういうものについて少し皆様方の御意見をお伺いしたいと思います。その点どうでしようか,野辺地先生,先生のご意見を一つお聞かせ願いたいと思います。
野辺地 今,豊川さんからお話がありましたが,医科大学の卒業生というものは,大部分将来は臨床家になる方々で,公衆衛生の専門家,あるいは大学の先生,衛生技術家になるのは,ごくその一部分でございますね。ですから,やはり,将来臨床家になる人の公衆衛生,あるいは予防医学に対する理解というものがどうあるべきかということを教えるべきだと思うのです。ですから,所謂,Public health mindの臨床家が出来るように教育すべきだと思うのです。
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