研究報告
運動直後における体温測定の方法論
村上 カオル
1
1京都大学体育研究室
pp.38-40
発行日 1956年5月15日
Published Date 1956/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201682
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運動時,或いはその後における生理的機能の中,体温は呼吸・脈搏・血圧などと共に,運動量や疲労の消長などを知る上にきわめて重要視すべきものとしてあげられている。
相当激しい運動時においては体温が上昇し,さらに高温の環境ではとくにこの傾向が強いということが古くから知られている。しかし,運動の直後かえつて体温が降下する場合のあることも指摘されている。たとえば,荻原氏らは100m疾走後,体温が1〜2℃下降することを実測し,田村弘喜氏もマラソン競走後さらに強い体温の降下が2℃以上あることを発表した。しかし,それらの原因については十分の解明が与えられなかつたように思われる。
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