研究報告
市販乳剤系消毒藥の消毒力効果について
熊沢 泰
1
,
土平 一義
1
,
伊藤 正治
1
,
谷 八千代
1
1名古屋市衞生研究所
pp.39-41
発行日 1954年12月15日
Published Date 1954/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201503
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1.序論
戦後逆性石鹸が登場して以来乳剤系消毒藥は一大転機に立たされた。即ちこの逆性石鹸は非常に安定であり且つその石炭酸係数は今迄の消毒藥より遙かに大きい。
然しこのものは有機物によつてその作用が激減するので目下の所手指消毒食器洗滌等にのみ使われ,下水,便壷消毒等には使われてはいない。それで乳剤系消毒藥はその長所を生かして今でも水便壷等の消毒に用いられている。然し更に有機物による影響をより少くし,且つ逆性石鹸の如き高い石炭酸係数を所有する乳剤系消毒藥が出現する事は現在防疫並びにそれらの関係者の熱望する処である。
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