Japanese
English
特集 公衆衞生と放射能
原子力醫学
Atomic Medicine
都築 正男
1,2
1東京大学
2日赤中央病院
pp.1-4
発行日 1954年12月15日
Published Date 1954/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201492
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
いうまでもなく,医学は応用科学の一つであるから,科学の進歩は当然の結果として,医学を発展せしめる。近代に於ける科学の進歩の内,最も著しいものは原子力領域に於けるそれであつて,1942年米国シカゴ大学のフツトボール競技場の一隅で,同大学物理学のフエルミ教授によつて行われた原子力開放の実験は実に劃期的のもので,それまで,人類が永く望んでいた原子力が人類の手によつて,始めて制御開放せられたのである。シカゴ大学フツトボール競技場の一隅に掲げられている銅板には次の字句がきざまれ,科学の行脚をする人々の眼を止めさせている。
"1942年12月2日人類はこの地で始めて連鎖反応の実験に成功し,それによつて,原子核勢力を自由に発生せしめることが出来るようになつた。"
Copyright © 1954, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.