特集 食中毒
ソーセージ中毒
新井 養老
1
1東京都立衞生研究所
pp.39-43
発行日 1954年9月15日
Published Date 1954/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201455
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ソーセージを介して起る中毒には,サルモネラ属菌,ボツリヌス菌などによるいわゆる細菌性中毒もあり,また腐敗中毒もある。しかしここでは,そのようなものを述べようとしているのではない。
ここに云うのは昭和25年の9月,東京都の小学校で初めて注目されたソーセージ中毒で,当時,不明一過性熱性疾患として扱われ,新聞紙はその後給食熱,給食病などと呼称した中毒を指しているのである。すなわちその後,昭和28年東京都衛生局関係の研究者一同の提案によつて上北沢熱と命名され且つ概ねそのように承認された新しい一つの疾病のことを意味するものであり,最初の事例は次の通りである。
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