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抗ヒスタミン療法
北原 靜夫
pp.82
発行日 1954年6月15日
Published Date 1954/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201414
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1927年Daleは抗原抗体反應の結果組織中にヒスタミン又はヒスタミン様物質が遊離してショツクが起るのではないかと提案した。又気管支喘息,蕁麻疹等のアレルギー性疾患の場合にも患者がアレルゲンを攝取すると体内にヒスタミン様物質が生じ之がアレルギー性症状を起すものと称されている。臨床的にもこの際組織中に遊離して増量したヒスタミンを破壞してその疾患を治療せんとする企が既に10数年来試みられた。
ヒスタミン破壊酵素であるヒスタミナーゼハベ試驗管内でヒスタミン相当強力に破壊するが三澤教授,Rackemannによるとアレルギー性疾患にはさ程奏効しないようである。1939年RosenthalはThymoxyäthyl diäthylameu< ̄_><CH8CH3O-CH2-CH2-N<C2H5C2H5がヒスタミンによる天竺鼠の腸管収縮を特異的に抑制すること,又皮下注射により痛覚が失われることを述べておる。
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