特集 最近の性病問題
論説
第8回日本公衆衞生学会印象記
橋本 正巳
pp.2
発行日 1953年11月15日
Published Date 1953/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201278
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今回の公衆衛生学会は,空前の盛観であり,話に意義深いものであつた卒直にいつて,おそらく,医学のみならずいかなる分野の学会でも,今回の本学会ほどその規模が雄大であり,綜合企画のみごとなものはないのではないかと思われたほどであつた。
これはいうまでもなく,斯界の信望を一身に集めていられる三木岡山県知事が学会長であり,開催地が公衆衞生行政のホープ,しかも,全国から足場のよい岡山県であり,更に時恰も世界の公衆衞生発展の途上,WHOの西太平洋地域委員会が東京において開催された直後でもあり,いわば,天の時と地の利と人の和が奇しくも具わつて今回の盛況をもたらしたものといえよう。私は,本学会には第1回より毎回出席の幸運に恵まれた一人であるが,そのめざましい躍進ぶりに感激を覚えざるを得ない。限られた紙面ではあるが,以下に二,三の印象を述べてみよう。
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