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昭和27年における伝染病届出数及び昭和28年の赤痢届出数の予測について
石田 保廣
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1厚生省大臣官房統計調査部
pp.31-32
発行日 1953年5月15日
Published Date 1953/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201206
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昭和27年の法定伝染病及び届出伝染病の届出数及び人口十万に対する罹患率を第1表に示す。この数値は届出数であつて実際の発生数ではない。又疾病の種類によつては特に届出伝染病の中には届出の不良なものがあり,実際の発生数とは相異しているかも知れないが,届出率が年次によつて大きく変化するとは考えられないから,伝染病発生の動向の一端を伺い行政目的に使用するには充分に利用出来るものと考えられる。
昭和27年の法定伝染病の届出数133,174.食中毒の届出数24,826.届出伝染病の届出数963,528.性病の届出数は223,853である。昭和26年より著明に増加を示した疾患は赤痢(19%増加),猩紅熱(20%増加),日本腦炎(58%増加)等であり,又減少の著明な疾患は腸チフス(25%減少),パラチフス(37%減少),流行性腦脊髓膜炎(19%減少)等である。結核の届出数は僅かであるが減少を示し,又麻疹,百日咳の届出数も非流行年の為か,昭和26年よりもそれぞれ68%,28%滅少がみられた。
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