研究報告
虫卵保有高率の一農山小學校の調査考察
吉村 一應
1
1宮崎縣立本庄保健所
pp.81-82
発行日 1951年8月15日
Published Date 1951/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200900
- 有料閲覧
- 文献概要
(1)緒言
屎尿はよく腐熟せしめてから肥料に,食前には手を洗え,爪はいつも短かく等の言葉の實行が傳染病と寄生虫の豫防の爲に如何に必要であるかの證明の爲にこの報告はまとめたものである。
調査は管内で最高の虫卵保有率(蛔虫89.3%)を有する宮崎縣東諸縣郡高岡町去川小學校兒童について實施しだもので,1ヵ月の間隔をおいて3回の檢便を實施しその間2回サントニンを服用せしめたが第3回目の檢便でも尚高率を示して居たので,更に學童の爪及家庭の野菜を檢査した結果からして結局衞生教育及施設改善が伴わずにサントニン服用だけでは驅虫は意義の少ないことを示唆したつもりである。
Copyright © 1951, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.