研究報告
學校井戸水(808件)の檢査成績—特に井戸構造を中心として
柳澤 文德
1
,
那須 昭夫
1
,
柴田 鐵郞
1
1千葉大學腐敗研究所
pp.74-76
発行日 1951年8月15日
Published Date 1951/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200897
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赤痢・泉熱等の流行原因は井戸水に密接な關聯がある。學校では給食の普及並に生徒の生水の飮用等より飲料水の安全は完璧を期さなければならぬ。水道給水では安全を期し易いが,その恩惠を受けているのは一部都市生活者に限局されている。千葉縣公立學校では水道による給水は7市114校中67校(32.5%),郡部709校中僅かに39校(5.5%)で,市制地區は大略水道條令による公螢水道であるが,郡部は過半數會社等の施設を利用し,その40%は大腸菌群の檢出を見る。斯樣に井戸利用率が高いので,千葉縣教育庁は學校井戸水の安全の爲,水質檢査を企畫し,その實施を腐敗研究所に依頼したので,私共は1950年7月−12月に亘り千葉縣公立學校578校の井戸水808件に就て實施したので,その檢査成績の概括を報告する(一般檢査成績の分析は日本衞學會誌發表の豫定であるので,茲では井戸構造,環境及び結果の行政的處理に就てのみ述べる)。
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