研究報告
屎尿塵芥處理の衞生學的研究
川畑 愛義
1
1京都大學 體育研究室
pp.73-74
発行日 1951年8月15日
Published Date 1951/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200896
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わが國に消化器傳染病が,依然として流行し,(1949年33.520人),また消化寄生虫病がいちじるしく漫延しているのも(1949年約70%)まつたく汚物處理の不仕末による。しかしながら,屎尿を最も大きな肥料源として使用するわが國の汚物處理は從來の傳統と衞生知識の貧困によりこれの合理的處理は,困難をきわめている。あるいは,これの科學的處理はほとんど不可能に近いであろう。
この度,經濟安定本部の資源調査會の衞生部曾において屎尿の資源科學的衞生處理報告がなされたのはきわめて意味が深い。今その内容を見るに,相當に尊重すべき意見や,方法が示されている。しかし,從來から私は屎尿塵芥とともに,處理することが,最も有利な方法の一つであることを呈言しているのであるが,こゝに採用されていないのをきわめていかんとする次第である。
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