研究と資料
蟲卵檢出方法の再檢討と保有率に就いて—ある農村における
澤田 利貞
1
,
西村 幸夫
2
,
川本 一郞
3
1傳研第6研究部
2和田村診療所
3東益津村診療所
pp.201-206
発行日 1948年8月25日
Published Date 1948/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200329
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戰後農村に於ける寄生蟲のまんえん状態のはなはだしいのには驚くべきものがある。とくに蛔蟲による被害は甚大であつて,千差萬別の症状をもつて患者を苦しめている。驚くべきことには乳幼兒に蛔蟲の多いことである。之等は不衞生なる生活および驅蟲劑の缺乏,化學肥料の拂底等によることはあきらかであるが,乳幼兒の蛔蟲感染の原因は母親の不注意,とくに授乳の際の手指の汚染に因るものと考へられる。私共は靜岡縣神戸村,和田村,東益津村の村民について寄生蟲檢査を實施し,次のような成續を得たのでかんたんにその要旨を報告する。
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