特集 医療・介護の制度改革
扉
pp.805
発行日 2014年12月15日
Published Date 2014/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200019
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いわゆる団塊の世代の方々が75歳以上の後期高齢者となる2025年を見据えて,社会保障(年金,医療,介護,少子化対策)の制度改革は待ったなしです.特に医療と介護の制度改革については,「社会保障制度改革プログラム法」の成立により大まかな方向性やスケジュールなどが示されましたが,本格的に動き出すのはこれからです.
医療と介護の制度改革は,繰り返し行われてきました.しかし,これまでの改革を振り返ると,都道府県の衛生行政担当者や保健所職員からみても,実効性に疑問に感じるものがいくつもありました.地域医療計画を例にすれば,数百ページに及ぶ計画書の中で実効性があるのは基準病床数(病床規制)に関する部分だけ,という指摘もあります.いわゆる5疾病5事業の医療連携体制についても,保健所が苦労して調整し具体的な病院名を明記して公表していますが,その効果を実感しにくいのが実情です.後期高齢者医療制度とともに開始された特定健診・特定保健指導も,公衆衛生の現場における評価は芳しくありません.
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