特集 認知症のケア
認知症を取り巻く最近の動向
朝田 隆
1
1筑波大学臨床医学系精神医学
pp.662-665
発行日 2014年10月15日
Published Date 2014/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401103107
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はじめに
2012年10月現在,65歳以上高齢者において,認知症の有病率は15%(462万人)であり,軽度認知障害の13%(400万人)と合わせる有病率は28%(862万人)と報告された1).一方で有名な福岡県の久山研究から推察すると同時点での患者数は550万人とも推定されている.こうした結果は,高齢化の進行とともに有病率は急速な増加を示すものとして各方面から大きな注目を集めている.このような増加は今後も20年以上にわたって続くことが予想されている.それだけに国家の重要案件として認知症予防に取り組むことが喫緊の課題になってきている.
本稿ではまず疫学的な知見を紹介し,引き続いて認知症予防の方向についても紹介する.
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