視点
公衆衛生的視点で健康なまちづくりを
廣田 洋子
1
1北海道立心身障害者総合相談所
pp.370-371
発行日 2014年6月15日
Published Date 2014/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401103034
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
「保健所の現場からみた公衆衛生のidentity」が依頼テーマであったが,いざ書こうとすると難しい.そもそも公衆衛生とは何なのだろうか.
公衆衛生の教科書にはウィンスローの「公衆衛生とは,病気の予防,寿命の延長,健康の増進についての科学であり,実践技術である.それは組織化されたコミュニティの努力によって達成される」という定義があるが,後半の「組織されたコミュニティの努力によって」という部分に注目したい.「組織化されたコミュニティ」は法に基づく公衆衛生的業務を行う行政組織が基本になるが,公衆衛生の目的達成には行政の力だけでは不十分で,地域の関係団体,住民組織,さらには個人の健康行動の協働が必要と思う.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.