特集 在宅医療・地域包括ケア
扉
pp.505
発行日 2012年7月15日
Published Date 2012/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102462
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在宅医療・地域包括ケア
わが国では,総人口が減少するなかで高齢化率は上昇を続け,平成25(2013)年には65歳以上の高齢者が国民4人に1人の割合となります.とりわけ80歳以上の増加が著しく,地域における医療提供体制や介護サービス体系の見直しが求められています.
このようななか,改正介護保険法が平成24(2012)年4月に施行されました.今回の法改正の狙いは,日常生活圏域ごとに医療,介護,生活支援サービスなどを一体的に提供する体制を整え,要介護者が重度化しても住み慣れた地域で生活を継続できるようにするという「地域包括ケアシステム」の構築です.地域包括ケアの考え方は,平成18(2006)年度の制度改正でも取り込まれ,小規模多機能型居宅介護(デイサービス,訪問介護,宿泊を一体的に提供するサービス)や,夜間対応型訪問介護などが創設されました.しかし,これらが十分機能しているとは言い難く,在宅重視の理念とは裏腹に「施設志向」が強まっているという指摘もあります.
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