特集 アルコール関連問題
わが国のアルコール関連問題の現状と今後の対策
中山 秀紀
1
,
樋口 進
1
1久里浜アルコール症センター
pp.183-186
発行日 2012年3月15日
Published Date 2012/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102358
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はじめに
古代より世界中で酒はたしなまれているが,同時に種々の酒害にも悩まされ続け,それに対して様々な政策がとられてきた.しかし2004年現在においてもなお,世界全体でアルコールの有害な使用によって毎年250万人が死亡し,これは総死亡のうち3.8%を占め,疾病全体の負担のうち4.5%を占めるとされている.アルコールは健康を害する第3の主要な危険因子であるとされているが,予防可能な因子でもある1).
本稿では,世界や日本全体のアルコール消費量,飲酒傾向,問題飲酒,WHO(世界保健機関)の世界戦略や,健康日本21のアルコール対策などを中心に述べる.
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