連載 リレー連載・列島ランナー・29
粛々と進まない健康づくり
糸数 公
1
1沖縄県八重山福祉保健所
pp.645-649
発行日 2011年8月15日
Published Date 2011/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102191
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
列島リレーのバトンをつないで頂いた福井県の四方啓裕先生とのおつきあいは,今から約20年前に遡ります.当時,医師になって3年目の私は,沖縄本島から約400km離れた八重山諸島の小浜島という人口約500人ほどの離島に,診療所の医師として赴任しました.沖縄県立中部病院での2年間の初期臨床研修は,離島勤務に備えて全科ローテーションを行いましたが,当時,小児科臨床医を目指していた私は,離島勤務中も親病院である県立八重山病院の小児科病棟で月に2度ほど研修させて頂き,そこに四方先生がいらっしゃいました.研修と言っても,島に医者は1人だけなので長時間留守にするわけにはいかず,朝1便の船で石垣島に渡り,病院に移動して午前中だけ病棟の患者ケアを行う,という慌ただしいものでした.四方先生は,そのような私のために時間を割いて,丁寧に指導をして下さり,大変心強く感じたことを思い出します.今でも感謝の念に堪えません.
さて,小児科医を目指していた私は,その後いくつかの理由から公衆衛生医を志すことになりました.平成9年地域保健法が施行された年の4月に,コザ保健所に赴任したのを皮切りに,10年間,沖縄県本島内での保健所勤務を経て,平成19年から3年間は県庁の健康増進課結核感染症班長を務めました.県庁時代の平成21年には当時感染症法で「新型インフルエンザ等感染症」に規定されたインフルエンザH1N1(2009)の直撃を受け,沖縄県新型インフルエンザ対策室専任チームも兼務しました.平成22年4月からは現在の勤務地(八重山福祉保健所)がある石垣市に在住しています.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.