特集 健康危機兆候のモニタリング
危機兆候の早期把握を目指した新たな情報管理システム―空間ドキュメント管理システムSDMSの有用性
有川 正俊
1
,
浅見 泰司
1
1東京大学空間情報科学研究センター
pp.515-520
発行日 2011年7月15日
Published Date 2011/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102154
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はじめに
健康危機情報を早期に把握するためには,その兆候をいち早く発見し,警告を発することが重要である.このためのシステムを安価,有効に構築するには,大装備のシステムを構築するのではなく,日々の業務において他にも利用でき,ユーザが操作に慣れ親しめるソフトウェアを開発し,それが健康危機分析にも有効である環境を用意する必要がある.われわれはそのために,健康危機情報を全国から自動的に収集し,空間関係を分析・評価して,健康危機事象の早期探知に資するシステムを開発している.
すでに開発が終わった空間ドキュメント管理システム(SDMS:Spatial Document Management System)は,住所や地名を含むワード,エクセル,ウェブ・コンテンツ,PDFなど一般デジタルドキュメントをドラッグ&ドロップという簡単な操作で地図化ができる.これをさらに,ウェブ版に拡張し,グループシェアが容易になるように開発を続けている.
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