技術講座 生化学
液体クロマトグラフィー・質量分析(LC-MS/MS)システムを用いた血中ビタミンD濃度測定の有用性
古谷 裕
1
,
越智 小枝
1
1東京慈恵会医科大学臨床検査医学講座
pp.1100-1105
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209463
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Point
●ビタミンDは骨だけでなくさまざまな疾患に関与する多機能因子であり,ビタミンD充足度の測定の重要性が増している.
●自動前処理システムと液体クロマトグラフィー・質量分析器を用いて25(OH)Dの代謝産物や光学異性体を簡便かつ迅速に自動測定できるようになった.
●上記機器を用いた健常者の血清25(OH)Dマススクリーニングでは98%が「ビタミンD欠乏・欠損」に該当し,より精密なビタミンD充足度マーカーの必要性が示唆された.
●質量分析器を用いることにより代謝産物や光学異性体や関連因子などを同時に測定するマルチプレックス検査が可能となる.
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