特集 超高齢社会に備える
扉
pp.265
発行日 2011年4月15日
Published Date 2011/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102072
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わが国ではまもなく,いわゆる「団塊の世代」が高齢者(65歳以上)の仲間入りをし,2025年には高齢者人口が約3,500万人に達すると推計されています.高齢化の進展が速く,かつ,高齢化率が非常に高いという特徴に加えて,今後は喜寿や米寿などを超える高齢者の急増も予測されています.
まさに「超高齢社会」の到来ですが,2010年の「敬老の日」は,過去に感じたことのない異様な雰囲気が全国を漂いました.同年8月以降,百歳以上高齢者の所在不明が全国各地で発覚し,社会問題となったのです.長寿世界一の看板の影で,コミュニティの崩壊や関係性の希薄化などが進み,高齢者の社会的孤立などが潜行していたことを物語る事件でした.長生きするだけでなく,どのようにして「良く老いるか(死に至るか)」を問われる時代を迎えたようにも思います.
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