映画の時間
―日だまりの場所をだれもが求めている.―クレアモントホテル
桜山 豊夫
pp.71
発行日 2011年1月15日
Published Date 2011/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102015
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本格的な高齢社会を迎えたなかで,1人暮らしの高齢者の方々を地域社会で支えていく仕組みづくりは,公衆衛生・社会福祉の分野の重要な課題です.今月ご紹介する「クレアモントホテル」は,そんな高齢者を支える体制づくりのヒントになるかもしれません.
舞台はロンドン.空港を降り立った主人公パルフリー夫人(ジョーン・プロウライト)は,タクシーに乗って,料理で有名だと評判(?)のクレアモントホテルに向かいます.だいたいイギリスで料理が評判のホテルというのも怪しげですし,主人公も老人,タクシー運転手も老人,ホテルに着くとベルマンもかなりの年寄りというのも,高齢社会を象徴していて,冒頭から「クスッ」としてしまいます(本当はイギリスにも美味しい料理があります.念の為).
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