特集 感染症再見
扉
pp.5
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101703
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征圧されたかと思われた感染症は,新型インフルエンザの出現に代表されるように,むしろ公衆衛生にとって永遠の課題になりつつあるようです。公衆衛生の対象となる感染症は,いわゆる新興再興感染症の場合や,感染症法に規定される一類~五類感染症である場合が多いと思われます。しかし,感染症の現状を改めて見ると,別の側面が見えてきます。まず死亡者数が年間10万人を超え,死因順位第4位である肺炎については,公衆衛生の課題として取り上げられることが少ないように思われます。また致死率に注目すると,国内発生している感染症の中で,致死率がきわめて高いビブリオ・バルニフィカス菌感染症は感染症法の対象にはなっていません。
そこで今回,特集「感染症再見」と題して,肺炎を取り上げるとともに,現在,実際にわが国において発生している感染症の中で致死率が極めて高い2種類を取り上げ,特集を企画しました。
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