連載 人づくりの足跡・1【新連載】
生きる基礎力の育て方―木更津社会館保育園を訪ねて
三井 ひろみ
pp.442-447
発行日 2009年6月15日
Published Date 2009/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101577
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未来を担う子どもたちに会いに行く
宮崎栄樹※さん(写真1)と初めてお会いしたのは,ドキュメンタリー映画「里山っ子たち」と「Little Challengers~小さな挑戦者たち」(原村正樹監督,桜映画社制作)の完成披露試写会の席でのことです.
この映画は,市街地に残る里山で保育を実践している千葉県木更津市の木更津社会館保育園の取り組みを描いたドキュメンタリー.「里山っ子たち」では自然の中で,子どもたちが動植物と触れあい,田んぼで泥だらけになって,思いきり遊ぶ姿を1年半にわたって記録,けがをして,大声で泣くこともあれば,けんかも頻繁.そんな中で子どもたちは,たくましく育っていきます.「Little Challengers~小さな挑戦者たち」は,目の前の困難から逃げないで乗り越えていく,子どもたちのチャレンジ精神を追いかけます.同園では,子どもたちの年齢に応じて様々な課題を設定.うんてい,鉄棒,自転車乗り,竹馬(写真2).初めはできないけれど,忍耐強く続けていればできるようになる子どもたち.宮崎園長は上映後の挨拶で,「人生に必要なものは,初めて何かをしようとする時の『身構え』や『意欲の持ち方』.挫折の悔しさも含む成功体験です」と話します.
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