特集 公衆衛生の人づくり・2 専門性を支える公衆衛生人教育
保健所で人を育てる
細川 えみ子
1
1東京都文京区保健衛生部・文京保健所
pp.196-199
発行日 2009年3月15日
Published Date 2009/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101516
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編集部からの原稿依頼は「公衆衛生人の育成における現場の課題」ということであった.公衆衛生を支える人材の質の確保・向上は重要課題であり,後継者の育成は私たちの重要な責務である.しかし,保健所という現場も行政改革の嵐の中で人員削減が進み,社会保障制度改革で福祉制度が大きく変わる中,公衆衛生行政も方向性を見失いがちである.
こうした中で人材育成を語るには,公衆衛生行政のあり方とそれに基づき求められる公衆衛生専門家の能力について,考察せざるを得ない.個人的には保健所での経歴がいつの間にか30年を超え,時代の変化やニーズの多様化などに伴い現場が変遷してくるのを見てきた中で,あるべき姿についてや方向性への疑問など思うところは多い.今回与えられたこの機会に,日々感じていることを書き下ろしてみた.
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