連載 保健予防事業のアウトソーシング最前線・12
栄養士の資質の向上と量的確保にかかる取り組みについて
二見 大介
1
1社団法人日本栄養士会
pp.147-153
発行日 2008年2月15日
Published Date 2008/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101262
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特定健診・特定保健指導は,生活習慣病の発症や悪化を予防するため,その結果の評価はもとより,これらの業務にあたる専門家を量的にどのように確保していくかが非常に重要であると言われている.これは,保健指導の担い手とされている管理栄養士においても例外ではない.
会員57,104名(2007年3月末日現在)を有する社団法人日本栄養士会の基本的な組織の基盤は,それぞれ法人格を持った都道府県栄養士会にある.この都道府県栄養士会を組織の縦糸とすると,横糸の役割を果たしているのが従事する職域分野ごとに専門分化された7つの職域協議会である.これらの仕組みを十分に機能させ,会員の資質の向上と会員増等の組織強化対策を講じている.各専門領域に所属する会員数は表1のとおりであり,特に,今回の保健指導の全国展開にあたって期待されている職域は,その活動の自由度や数的構成から「地域活動」である.しかし,管理栄養士を中心に考えた場合,この「地域活動」に従事する者だけで必要な量的確保は困難であり,それぞれの職域ごとに果たすことが可能となる責務から関連する領域を含め,全体として約1万名の実践指導者の育成が求められている.
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