特別記事 検証「健康格差社会」―介護予防に向けた社会疫学の可能性①
介護予防のストラテジー―社会疫学の視点から
Ichiro Kawachi
1
1Harvard School of Public Health, Boston, USA
pp.685-691
発行日 2007年8月15日
Published Date 2007/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101129
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
介護保険制度の見直しによって,介護予防重視のシステムが導入された.しかし,蓋を開けてみると,「介護予防事業の対象となる特定高齢者が把握できない」「参加希望者がいない」という問題が指摘されている.高齢者人口の5%という目標に対し,現状はわずかに0.2%と報じられたほどである.なぜであろうか? どうしたらよいのであろうか?
今年3月18日に行われた日本福祉大学21世紀COEプログラム国際シンポジウム“検証「健康格差社会」―介護予防に向けた社会疫学の可能性”の目的は,この問題に迫り,問題解決の手がかりを探ることである.
本号では,シンポジウムの第1部,Kawachi教授(ハーバード大学公衆衛生大学院)による基調講演「介護予防の戦略―社会疫学の視点から」の要旨を掲載する.そして次号ではシンポジウムの第2部,AGES(Aichi Gerontological Evaluation Study:愛知老年学的評価研究)プロジェクトの報告を行う.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.