特集 健康危機における情報ネットワーク
―衛生研究所の取り組み②―地方衛生研究所における情報ネットワークづくり
上木 隆人
1
,
荻野 武雄
2
,
江部 高廣
3
1東京都健康安全研究センター
2広島市衛生研究所
3前大阪府立公衆衛生研究所
pp.516-518
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100903
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都道府県の地方衛生研究所のホームページ開設とその状況について,前稿の篠原論文で紹介した.その現状に基づいて,地方衛生研究所全国協議会(以下,地衛研協議会)では,地方衛生研究所(以下,地衛研)間の情報ネットワークの構築を試みているので,本縞にて内容をご紹介する.
情報ネットワークづくりの経緯
健康危機管理における地方衛生研究所の役割については,地域保健法基本指針や地域健康危機管理ガイドラインにあるように,地域保健の科学的・技術的中核機関として,健康被害の原因究明や疫学解析により迅速に解決を行うことと,日常の調査研究により被害発生を未然に防止することを責務としている.近年,広域食中毒事件,松本サリン事件,炭疽菌事件,その他多数の健康危機管理事例の発生があり,これらへの対応体制を強化するため,地衛研協議会は研究活動を推進してきている.
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