特集 地域医療のトピック―「救急医療」を考えよう
現場からみた救急医療の課題―東京都を中心に
石原 哲
1,2
1医療法人社団誠和会白鬚橋病院
2東京都医師会救急委員
pp.533-538
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100759
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東京都の救急医療体制は,着実にその精度を上げている.しかし,社会経済の急速な変化や多様化する現代社会のニーズに必ずしも対応しきれていない.本稿では東京都医師会の救急医療活動を通じ,その歩を振り返り,二次救急医療機関の現在の問題点と取り組みを抽出し検討した.
東京都の救急医療体制
平成10年,厚生省(現厚生労働省)は救急医療体制基本問題検討会で,二次救急医療に対し,自治省(現総務省)が行う救急告示医療機関制度と,厚生省の補助金事業による輪番制度の一元化を発表した.さらに医療法改正に伴い,保険医療計画に救急医療が必須記載事項となり,この中で,各地域での救急事情を考慮し,新たな体制が求められた1).
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