特集 がん対策・2
がん患者の緩和ケア・QOL
2.がん緩和ケアに関する地域ネットワークモデルの構築
鈴木 志津枝
1
,
弘末 美佐
2
1高知女子大学看護学部
2訪問看護ステーションしもぢ
pp.128-132
発行日 2007年2月15日
Published Date 2007/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100743
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近年,終末期がん患者のQuality of Life(QOL)の観点から,終末期がん患者の在宅ケアは重視され,その実現に向けて努力が続けられている.しかし,「介護してくれる家族への負担」や「急変したときの対応が不安」などの理由1)から,終末期がん患者の在宅療養への移行や継続が困難となることが多い.終末期がん患者が住みなれた自宅でその人らしく生き,残された時間を有意義に過ごしていくためには,在宅ケアに移行後も継ぎ目なく緩和ケアを提供する必要がある.それでは,どのような条件を整え,どのように人材育成を進めていけば,継ぎ目のない在宅緩和ケアを提供できるのだろうか.
そこで本稿において,①在宅ケアに移行後も継ぎ目なく緩和ケアを提供するための条件,②緩和ケア・在宅緩和ケアを普及するための地域在宅緩和ケア教育ネットワークの構築,の2つの視点から述べていきたい.
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