モニターレポート
村全体を健康にしよう—長野県朝日村健康モデル村建設5力年計画実施,他
N
pp.499
発行日 1965年9月15日
Published Date 1965/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203107
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長野県の松本市から車で約1時間ほどのところに,人口約4,700人の小さな村がある。山々に囲まれて静かに眠っているような農村,長野県東筑摩郡朝日村がそれである。主産業は農業だが全面積の6/7が山林という条件の中ではさしたる収獲も望めない。田畑が平均7反歩という耕地では,年々純農家が減少し,25年には専業農家483,第一種兼業168,第二種兼業168であったのが,昨39年には専業農家248戸,第一種兼業220戸,第二種兼業300というように大きく変動してきている。この村に突然大部隊がくりこんできて,村を1週間の間ゆさぶりつづけるような事件が起った。
去る7月18日から24日の間,信州大学医学部公衆衛生学教室と松本保健所,長野県立公衆衛生学院保健婦科の三者からなる計46名が,村にただ1つの旅館 "間登男の湯" に陣どって,村の健康管理基礎調査を展開したのである。家族構成から生活指導までも含めた,主婦を対象とした聞きとり調査は,静かに息づいていた村民に大きな衝撃を与えた。
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